+αな人

三浦 拓 氏

「きっと医療は変えられる」~想いは故郷宮崎へと続く

 

氏名 三浦 拓, Taku Miura, MD
年齢 30歳
現在の職業 病院経営コンサルタント
現在の勤務先 株式会社グローバルヘルスコンサルティングジャパン
出身大学・学部 九州大学・医学部(2009年卒)
臨床専門分野 小児科
+αの道に入る前の臨床経験年数 3年
+αの道に入った後の臨床経験年数
+αの道に入った際の年齢 28歳
+αの道の種類 経営、コンサルティング、リサーチ

三浦たく

 

何故+αを選んだのか

九州大学在学中に日本医療政策機構の「医療政策クラークシップ」に参加したのがそもそもの始まりです。全国の医学部から集められた仲間と、2週間ほどの研修の間に関係省庁ヒアリング、マッキンゼーでのロジカルシンキング、実地調査、政策提案までを練り上げます。

勿論大したことは提案できませんが政策領域に興味を抱くには十分でした。その後学内の医療システム学などの講座に出入りさせていただきましたが卒業に向けた臨床実習、マッチング、国家試験とイベントが続き、深められなかったのが実際のところです。

それでも勉強はしたいと東京に近いということで千葉の研修病院を選択しました。しかし研修医の研修実態は御推測の通り、週120時間勤務、時間外も病院から離れることは叶わず、そういった分野の勉強とはますます縁遠くなっておりました。

後期研修として聖路加国際病院の小児科に進みましたが、こちらも中央区唯一の総合病院、小児入院機関、それに加えて関東小児がん治療の本部、ということで想定の範囲ではありましたがこれまた脇で勉強をすすめるのは困難な状況でした。

さらに私の故郷は宮崎県ですが、実家の営む医療機関の高齢化が進展。私に許された時間がどうやら短い様だと気づきました。このままでは何のために関東まで居を移したか分かりません。もう一度、一から自分のやりたいことを考え直しました。結論は「もっと医療を俯瞰したい。その中で自分がより良いものに変えられるところに関わりたい」というものでした。

大学院、医系技官、コンサル、研究機関、留学…。選択肢の中で即効性と自分の欲求に合致するのは今の+αであると思い、決めました。

どのようにして+α道に入ったのか

単純にネットで思いつくままに検索したところ、コンサル系転職支援企業のサイトに+αの紹介が載っていました。医療への貢献、データによる裏付け、全国的な活動、医療的背景に持つスタッフ、「これだ」と思いました。その日のうちに転職支援企業に連絡、休みない業務・当直の合間を縫って面接の日程を確定しその月のうちに上長に辞表を提出。辞表提出の翌日が社長面接でした。

その日は今後に関して全くの闇でしたが、ひとつの確信が私を支えていたと今振り返ります。

「きっと医療を変えられる。」

プラスαの道はどうであるか,何を学んでいるか

詳細は守秘の関係もありすべてを語るわけではありませんが、期待以上に有意義な仕事をさせていただいています。

DPC制度を基本骨格としたコンサルティングサービスを提供していますが、巨大データの分析手法、プレゼンテーション資料の作成や実際のプレゼンについて実務と同時に修練の日々です。
常に制度の先を見据え、情報を収集し、批判的に精査し、議論し、関係者を動かすためのプレゼンを行っていきます。個別クライアント病院ではさらに現場での実行支援を行い、常に臨床の現場に寄り添う姿勢を貫いています。

対象はミクロの各病院からマクロとしての厚生労働省審議会への分析提案など幅広く、制度の変化に恐れることなく対応していきます。急性期医療がこれまでの実績からも最も得意とするところですが、裾野を広げることに野心的です。

臨床経験が現在どう生きているか

臨床の経験は常に生きています。

DPCデータは現場で実施されている医療そのものであり、その現場を知っているということはその解釈をより具体的にし、より意味のある分析を行うことができます。

入院時の検査、手術、化学療法、リハビリの実施状況、その他メディカルスタッフの関わりがデータを見るだけで把握でき、クライアントへの提案、実行支援や資料作成の場合も、より具体性・実現可能性のある提案ができます。

今後どのようにキャリアを形成していくか

私は故郷に貢献することを常に望んでいます。

何らかの道を経て実家の医療法人に帰り、一開業医になるとは思います。そこでは「経営者」として地域に資する医療の展開、さらに地域の医療をともに担う方々と一致協力して、立ちはだかる問題の数々に挑戦していきたいと思っています。
「宮崎の医療を目標に。」「宮崎で医療がしたい、移住したい。」と言っていただけるのを夢としています。

まだ+αで中心としている分野とは乖離があります。今後も勉強の日々が続きますが、+αに入る際に抱いた「確信」は生きています。

ホームページなど

・株式会社グローバルヘルスコンサルティングジャパン:http://www.ghc-j.com/

転職情報

業種:コンサルタント(病院経営)
転職先:株式会社グローバルヘルスコンサルティングジャパン
在職時期:2012年から現在

役職・ご自身の仕事内容:コンサルタント
・DPCデータを柱とするデータ分析、診療改善(入院パスなど医療行為レベル)提案のための資料作成、病院を訪問してのプレゼンテーション・改善活動の実行支援・職員のトレーニング。
・がん診療研究会CQI(Cancer Quality Initiative)等、公益事業に関わるデータ収集、分析。中医協等審議会への提出用資料の作成。各種団体からの依頼による審議会への提示資料の作成。
・海外医療機関、大学との共同研究。

転職前の留学有無:なし
転職先にいる元医療従事者の人数:資格職 8人、その他医療業界出身者 4人 (全社員 26名)
募集タイミング:随時
就職に必要な条件:規定なし、中途採用のみ、臨床または医療業界での経験を評価
就職準備に要した期間:1ヶ月

転職先業界へ入るためのアドバイス
今臨床の現場で疑問を抱きながら働いているならこの業界を覗いてみる価値があります。
ただし、あまりに魑魅魍魎の多い世界であることも事実。よくよく見極めてください。

転職先業界あるいは企業の利点
臨床経験は大切にされます(明文規定なし)。
しかし基本的に評価は能力・成績連動です。結果を出さなくては評価されないのは皆同じです。

 

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